GPS(GNSS)測量について             

1.1周波と2周波について
  人工衛星から送られてくる電波には、L1(1575.42MHz)と、L2(1227.6MHz)
  の2種類があります。このうちのL1のみを使用するのが1周波観測、L1/L2
  の両方を使用して観測するのが2周波となります。

  1周波観測の場合は、観測方法が限定されることと、座標精度が落ちること  
  が知られています。


2.GPSによる観測方法
  T.単独測位法(カーナビなど受信機1台衛星4個以上)

  U.相対測位法
    1.ディファレンシャルGPS法

    2.干渉測位法
     スタティック法
     短縮スタティック法
     キネマティック法
     リアルタイムキネマティック法(RTK)

測量手法 受信機 基線長 観測時間 公称精度
スタティック法 2周波 10km以上 1〜3時間 5mm+1ppm×D
1周波 10km以内 60分 1cm+2ppm×D
短縮スタティック法 高速スタティック法 2周波 5km以内 10〜20分 2cm+2ppm×D
1周波 20〜30分
擬似キネマティック法 1周波 5km以内 10分×2回 2cm+2ppm×D
キネマティック法 1周波 1km以内 60秒 2cm+2ppm×D
RTK-GPS法(500m以内で利用) 2周波 5km以内 10秒 2cm+2ppm×D
2周波

ネットワーク型(VRS)−RTKというのは・・・
ちなみにこのようなセットになります


 VRS方式=仮想基準点方式(Virtual Reference Station)

  全国の国土地理院電子基準点データを、配信機関である
  (社)日本測量協会から民間の計算センターを通じて、観
  測点でリアルタイムにデータを受けて観測する方法です。

  最近は、測量会社などで利用されるケースが増えてきて
  いますが、衛星からの電波が受信できることは当然なが
  ら、データの送受信に携帯電話を使用するため、使用で
  きる範囲が限定される場合もあります。

 ◎ネットワーク型(VRS)−RTKの特徴
  ◇長所
   @観測時間が短い
   A距離を気にせず観測可能
   B機材・ソフトを大幅に削減
   C既知点に設置不要
  ◇短所
   @精度的に不十分である(±2〜4cmの誤差)
   Aデータ配信契約と通信費が必要である
 

スタティックというのは・・・ ちなみにこのようなセットになります

  与点(上位基準点)および未知点(新点)全てに、
  GPS受信機を設置して観測を行う

  ・・その後事務所などで与点観測データ、新点観測データを
  元に基線解析網平均計算後処理を行い新点座標を求める測量
  その為、沢山の受信機(最低3台以上)が必要となる。

  ◎主な特徴
   ◇長所
    @観測精度が高い
   ◇短所
    @観測時間が長い
    A多くの機材が必要である

観測方法別GPS比較表
観測方法  従来の方式 仮想基準点(VRS)方式
スタティック RTK スタティック RTK
精度 ×
5mm+1ppm×D 2cm+2ppm×D 2cm+2ppm×D ±2cm〜4cm
観測時間 1〜3時間 10秒 10〜20分 5〜10分
必要台数 3台〜 2台〜 2台〜 1台〜
測定範囲 基準点の範囲内 500m〜1km
(無線範囲)
基準点の範囲内 電子基準点の範囲
内(一辺約30km)
観測局の移動 固定局が
3台以上
固定局+移動局 固定局のみ 移動局のみ
観測機材 2周波×3セット 2周波×2セット 2周波×2セット 2周波×1セット
既知点の有無 基準点3点以上 基準点1点 Webでデータ入手 仮想基準点の設置
直接観測 ×
携帯電話
無線範囲
不問 不問 必要(制限あり) 必要(制限あり)
データ配信料金 不要 不要 必要 必要
価格 ×
境界の測量 ×

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